東京は過去最高のように雨がつづいているらしい。
アラーキーを見て、なんだかふわふわした力強い気持ちになりながら、
タクシーに乗り、次の目的地へ。
きょうは、根津美術館にしようか
ワタリウムにして、ほろ苦コーヒーにしようか
岡本太郎にしようか
いつもの珈琲にしようか
あちらへふらふら、こちらをふらふら。
としこさんと、私のことを呼ぶのは、他界した祖父とここのマスターだけだとおもう。
というわけで、現在はマスターだけだ。そんなマスターが苗字で呼んだ!思わず、え?っと 2度聞き直した。
ばつが悪そうに、としこちゃんと言い直すマスター。
この器、いつもと向きが違う。いつもと違うなあと思っていると、メーカーの人がきて、これ向きが違いますよって、言われたばかりなんだそうだ。わらっちゃう。どれくらいの間、間違った向きにしていたのだろうか。
もうかれこれ17年、通っているこの遠いお店は、東京へ行った時にひとりになりたい時に行く。
ん??? 17年という年月に改めて驚く。
そのころより少しは成長しただろうか。
はい。だいじょうぶ。しっかり成長している。
あの頃は、こどもだった。そう思う。
そして、常連さんたちと、一緒にとりとめのないよもやま話で、大人の上質な会話。う?上質かどうかはわからない。しかし、これだけは言える、関西にはない種類のお店である。神戸でいうと老舗BARに近い感じ。こんなコーヒーの飲める場所が神戸にもあれば嬉しいのに。
ある日は、カレーを頂いたり。
ある日は、何時間も何時間も、長居をさせてもらったり。
この日なんて、入店してもぜんぜんこちらに気づかないご様子なので、
カウンターも混雑していて、ソファー席に座ってくつろぐ。
この方が景色もいいし、いいかもしれない。
なんて。
横のご婦人の、よかったわねえ、いいお店に入れて。という会話
お仕事のお話、男女のなんだか素敵な語り合いが聞こえてくる空間で、
ここではIPHONEより読書が気持ちがいい。
この日は、横にはご常連のご婦人がお座りになっていて、たのしくお話をしてくださった。
前に来た時は、仲の良さそうなご夫婦だった。
この17年間、いろんな方々と、このカウンターでおしゃべりの時間を楽しませてもらった。静かに。
毎回、お変わりなく? と意味深に聞くのはやめてくださいw
近かったら、週に三回朝食を食べに行くだろう、お店。
現在、夜は午後八時までなのだそうで、昔みたいに10時までボトル開けてって感じはなさそうです。
いつまでも通いたいお店。